はじめまして、cocomas chocolate 増田です!
(以前のブログが消えてしまったので改めてご紹介させてください)
子供の頃からチョコレート好きで、航空会社に勤めている時は各地のチョコレートを食べ歩きました。ワインソムリエの資格取得の際にシングルオリジンのチョコレートと出会い、ワインとチョコレートの共通点に感動。もっとカカオのことを知りたいと思いアジアのカカオ産地であるフィリピンに移住、現地NGOに勤務したり、お借りした畑でカカオの栽培をしながら現地のカカオのリサーチを行いました。同時に、現地農家さん達の貧困問題を知り、フィリピン産のカカオを広めて現地の生産者さんたちに何か還元したという思いが生まれ、帰国後に「ここます」を立ち上げました。
ここますでは、フィリピン産のカカオ豆を使用してチョコレートを作っています。
主な産地は、フィリピンミンダナオ島の南部に位置するダバオという地域。
現地のカカオ農協さんやカカオの生産者さんからカカオ豆をダイレクトトレードしています。
日本でも定着してきたBean to Bar ChocolateやCraft Chocolate というワード、カカオ豆を仕入れて店内や工場で豆からチョコレートにしているメーカーを指します。最近はTree to Barもよく聞くようになってきました。カカオの栽培からチョコレートにするまで一貫して行うメーカーのことです。いずれにしても、ワインやコーヒーなどと同様、生産地別のカカオ豆から作られたシングルオリジンチョコレートを楽しむことが一般的になってきました。
お店をはじめて以来、ずっとアピールしていることがあります。
それはカカオがフルーツであること。
赤道を挟み北緯20度から南緯20度のカカオベルトという限られたエリアでしか栽培できないカカオは、花から結実するまでの確率は100分の1と非常に低い確率です。
収穫したカカオは、カカオポッドという外殻から中身を出し、果肉ごと発酵をさせます。4〜6日程度発酵した後、1週間程度乾燥させてはじめてカカオ豆という商品になります。
カカオはフルーツであると同時に醗酵食でもあるわけです。
フルーツであるということは、気候や環境、栽培状況に左右される農作物であり、醗酵食であることは環境や技術によって醗酵の具合いも大きく変わってきます。
つまり、美味しいチョコレートを安定的に食べられるということは、奇跡に近い!?
だからこそ、面白い世界なのではないかと思っています。
様々な要素が複雑に絡み合い、複雑なフレーバーを作り出していきます。
カカオとお砂糖しか使っていないのに、オレンジやレモンの柑橘系、いちごなどのベリー系、ミントや杉のような香りががするハーブ系、赤ワインのような醗酵の香りがしたり、バルサミコ酢のフレーバーがあるものも。
チョコレートにしてからも熟成し少しづつ味が変わっていきます。
さらに、焙煎や配合などチョコレートを作る工程の要素も加わってきます。
大手メーカーさんの作るチョコレートとは違い、バッジごとにフレーバーは変わってくるので、100%同じチョコレートに出会える可能性は低い、、、ある意味一期一会の世界です!
ここますでは、口の中に入れた時に「カカオ=フルーツ」であること思い出させてくれるようなフルーティーなチョコレート作りをモットーとしています。
ぜひ、みなさんもシングルオリジンチョコレートの面白さを体験してみてください!